お口からはじめる感染症対策~①歯周病とウイルス感染の関連とは~

こんにちは!(^^)!
笠井歯科医院です。

まだまだ寒い日が続きますが、皆さんは朝お布団からさっと起きられていますか?
私はなかなか出られず、いつも自分との闘いをしております(笑)

さて、現在世界中で猛威をふるっている新型コロナウイルス。
収束までには、まだまだ時間がかかりそうですね・・・
そこで、今日は「お口からはじめる感染症対策」についてお伝えしていこうと思います。

まず、第一段として、【歯周病とウイルス感染の関連】についてです。

マスク、手洗い、うがい、体調管理、3密を避ける。これ以外にもっとできることってないの?
そんな疑問のヒントが、スペイン風邪大流行の調査記録の中にあったのです!  
                                    
100年前、スペイン風邪のパンデミック下で行われた調査から、「お口の健康」と
「ウイルスが引き起こす感染症」についてはなんらかの関連性があるのではないか?
との指摘がされていました。
調査を行ったアメリカの歯科医師会研究所が驚きの事実を明らかにしたのです。
それは、歯周病になっている人のスペイン風邪の罹患率は72%に達し、歯周病になっていない人の罹患率は
32%。つまり半分以下であったというのです。

当時はもちろん、なぜこのような大きな違いが出るのか、その理由は分かっていませんでした。
しかし現在の研究では、危険なウイルスが体内に入り込む際に“歯周病菌がその手引をしている”
ことが明らかになってきています。

コロナウイルスは、もともと鼻風邪や上気道炎を発症させる「風邪コロナウイルス」として知られる
ウイルスです。その風邪コロナウイルスが強毒化したのが、2019年に中国で発生し、現在パンデミック
を起こしている「新型コロナウイルス」です。
新たな脅威とはいえ、皮膜を持つウイルスだけに、感染の仕組みは共通していると考えられます。

お口の健康と、体の健康のかかわりについては徐々に知られてきていますが、
お口の中のプラーク(細菌のかたまり)を丁寧に除去し、歯周病を予防することが感染症対策になることに
ついての認知度は、まだまだかもしれません。

次回は、【ウイルスはどのように体内に入り込むのか?】についてお伝えしていきます。

お口の中を毎日きれいにお掃除して、からだの防御力を上げていきましょう!